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起業物語Re76 再起編

飲み会の変質 ―― 崩れた距離感と、深夜2時の電話

定期的に飲み会を開くようになってから、
社内の雰囲気は確実に変わってきていた。

あれほど張り詰めていた空気が少しずつ緩み、
社員同士の会話や笑顔も増えてきた。

「このままいい方向にいけばいいな」

そう思っていた矢先だった。


Oの“気持ち悪さ”が露骨になる

飲み会を始めて2〜3カ月ほど経ったころ、
Oの言動が明らかにおかしくなってきた。

特に違和感を覚えたのは、
代表(義理の姉)への接し方だった。

それまで苗字で呼んでいたはずのOが、
いつの間にか下の名前で呼び始めていた。

「〇〇ちゃん、今日飲み会あるの?」
「〇〇ちゃん、お酒飲んでないじゃん」

その口調、距離感、態度。
どれを取っても、職場の関係性としては明らかにおかしかった。

見ていて、はっきり言って“気持ち悪かった”。


直接注意した

我慢できず、ある日シラフの状態でOに注意した。

「その呼び方はやめろ。距離感がおかしい」

やんわりではなく、はっきりと伝えた。

会社の秩序という意味でも、
代表という立場を守る意味でも、
ここは曖昧にしてはいけないと感じたからだ。

Oはその場では「わかりました」と言っていたが、
どこか納得していないような表情だったのを覚えている。


後から知った“裏の動き”

そして後日、
さらに気になる事実を知ることになる。

飲み会が終わったあと、
代表とOの二人で別の居酒屋に行っていたという話だった。

最初は耳を疑った。

だが、複数の社員から同じ話を聞き、
事実だと確信した。

この時点で、自分の中の違和感は完全に確信に変わった。


飲み会の本来の目的

もともと飲み会は、
社員のストレスを発散するために始めたものだった。

・仕事の疲れを忘れる
・仲間同士で笑う
・少しでも気持ちを軽くする

そのための場だった。

だが、いつの間にかその趣旨が歪み始めていた。

代表もOも、
その場の意味を履き違えていた。

これはまずい――
そう判断した自分は、
飲み会の開催を控えることにした。


それでも止まらなかった飲み会

だが、事態は思ったようには進まなかった。

自分が主催をやめても、
他の社員が主導する形で飲み会は続いていた。

自分は意図的に参加しないようにしていたが、
裏では同じようなことが繰り返されていた。

この時、すでにコントロールは効かなくなっていた。


そして、深夜2時の電話

ある日のことだった。

自分は接待で、別の場所でお客様と飲んでいた。
仕事の延長としての席で、気も張っていた。

時計を見ると、すでに深夜。

その時、携帯が鳴った。

画面を見ると――
Oからの着信。

時間は、深夜2時。

ただ事ではない時間帯だった。

嫌な予感しかしなかった。

電話に出ると、
いつものOとは明らかに違う、
切迫した声が聞こえてきた。

その瞬間、直感した。

「何かが起きた」

そしてそれは、
これまでの違和感や不安が、
一気に現実になる出来事の始まりだった。


この電話をきっかけに、
会社はさらに大きな混乱へと巻き込まれていく。

そして自分自身も、
決定的な選択を迫られることになる。

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この記事を書いた人

石川信孝
茨城で建設会社を経営しています
工具はマイナスドライバー1本しか持っていません

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