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知り合いからの相談

「大学を辞めたい」という相談に、自分が伝えたこと

最近、知り合いからこんな相談を受けた。

「息子が大学を辞めたがっているんだけど、どうしたらいいかな…」

詳しく話を聞くと、彼の息子さんは高校時代からの友人4人と同じ大学に進学したそうだ。ところが、入学して1年も経たないうちにそのうち2人が単位を取れずに中退。唯一残っていたもう1人の友人も、つい先日中退してしまったという。

「友人もいなくなったし、講義もつまらない。通う意味が感じられない」
――そんな理由で、息子さんは中退を考えているらしい。

確かに気持ちはわからなくもない。でも自分は、大学を中退することには大きな代償があることを伝えた。以下は、そのときに息子さんに伝えた話だ。


1. 「途中で投げ出した人」というレッテルは一生ついてくる

大学を辞めたからといって人生が終わるわけじゃない。だけど、「親の援助を受けながら大学に通わせてもらっていたのに、それを途中で投げ出した」という事実は、社会に出たときに評価に影響を与えることがある。

仕事でもプライベートでも、「最後までやり抜ける人かどうか」は、信用に直結する。だから自分は、大学を中退することが「継続できない人」という印象を与えてしまうリスクがあると伝えた。


2. 大学で得られる「ご縁」は一生モノ

教授、ゼミの仲間、部活の先輩後輩、講義で偶然隣に座った人…
大学では、社会に出る前にしか得られない「縁」がたくさんある。

自分自身、大学時代に出会った仲間や恩師とのつながりは、今でも大きな財産になっている。そういう出会いのチャンスを、自らの手で捨ててしまうのはあまりにももったいない。


3. 生涯年収の差は5000万円以上とも言われている

これはデータにも表れている事実だが、大学卒業と中退では、生涯年収にして約5000万円もの差が出ると言われている。これは就職の選択肢や昇進・昇格の幅の違いから生まれるものだ。

将来、大切な人と出会って家庭を築くとき、家を買うとき、子どもを育てるとき…
「お金がすべてじゃない」と言いたいところだけど、お金の差は人生の選択肢の差でもある。


4. 資格取得にも“卒業”は有利になる

例えば、国家資格の中には、学歴によって受験資格が変わるものもある。
建設業界でいうと「電気施工管理技士」のような資格では、高卒だと実務経験が長く必要になる一方で、大卒であればかなりの短縮が認められる。

これは大学で一定の知識・能力を習得しているという前提があるからだ。
つまり、“卒業”というのは「勉強をやりきった証」であり、将来の可能性を広げるカギにもなる。


自分自身も、中退を考えたことがあった

実は自分も大学時代、バスケ漬けの日々の中で、夢が破れて中退を真剣に考えたことがある。

そんな自分を止めてくれたのは、ファミレスの先輩だった。
「今辞めたら、きっと後悔する。どんな形でもいいから卒業だけはしろ」
何時間もかけて、ずっと説得してくれた。

正直、当時は腹が立った。
「自分の人生なのに」とも思った。

でも、あの言葉があったから、なんとか卒業まで踏ん張ることができた。

社会人になってからは、思っていた以上に“大学卒”という肩書が役に立った。
母校の話題でクライアントと打ち解けたこともあれば、採用の場で評価されたこともある。
なにより「自分は最後までやりきった」という自信が、確かな芯として残っている。


何のために大学に行くのか――そこを見つめ直してほしい

大学は、資格を取るためだけの場所じゃない。
就職のためだけの場所でもない。

何のために大学に行くのか。
その“軸”がぶれてしまうと、目の前のことに意味を感じられなくなる。

「なにかを見つけるために大学に行く」
これでいいと思う。むしろ、それが大学の本来の役割だとすら思う。

今、将来の夢ややりたいことが見つかっていなくても、焦る必要はない。
でも、「見つかるまで辞めない」という決意はあってほしい。
大学は、学ぶための場所であり、考える時間をもらえる特別な場所なんだから。


この話が、同じように悩んでいる大学生や、その親御さんの参考になればと思う。
「辞める」ことは、いつでもできる。
でも「続ける」ことでしか得られないものは、確かにある。

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この記事を書いた人

石川信孝
茨城で建設会社を経営しています
工具はマイナスドライバー1本しか持っていません

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