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石岡中学校バスケ部OB会

先日、石岡中学校のバスケ部OB会が開催された。久々に集まった教え子たちの顔を見ながら、当時の出来事が一気に蘇り、胸が熱くなった。


コーチを引き受けたきっかけ

自分が石岡中でコーチを始めたのは、今から十数年前。筑波大学のバスケ部同期だったO氏が石岡中で教員をしており、「ちょっと手伝ってくれないか」と声をかけてくれたのが始まりだった。最初はあくまで「お手伝い」の感覚で、しかもO氏が異動する3月から6月までの短い期間限定のつもりだった。

ところが現場に行ってみると、状況は想像以上に厳しかった。3年生はたった5人。しかも顧問の先生はバスケ未経験。ほとんど放任状態で、子どもたちは自分たちで練習を繰り返していた。彼らが必死に汗を流す姿を見て、見放すことはできなかった。自分の心に火がつき「せめて最後まで一緒にやろう」と決めた瞬間だった。


親の想いと、自分の覚悟

その気持ちをさらに強めたのが、次の代のキャプテンの母親の姿だった。炎天下の中、自分が来るかどうかもわからないのに、ずっと学校前で待っていたのだ。声をかけると、開口一番「子どもたちのためにコーチを続けてください」と頭を下げられた。

まだ1年しか教えていない自分に、そこまで託してくれる人がいる。その思いを無視できるはずもなく、「ここまで頼まれた以上はやるしかない」と覚悟を決めた。結果的に、ここから自分の8年間にわたるコーチ人生が始まることになる。


苦しい練習と、涙の初勝利

指導は厳しかった。毎週月曜と金曜の夜は体育館で練習、土日は練習試合でつぶれる。ミニバス経験者ゼロのチームを一から鍛えるのは簡単ではなかった。自分も本気だったから、時に手をあげてしまうこともあった。今では大問題だが、当時は「強くなりたいなら厳しくする」と最初に伝えたうえでの指導だった。

そんな努力が実を結んだのが、最後の大会。これまで一度も勝てなかったチームが、残り6秒で奇跡の逆転シュートを決めたのだ。会場は大歓声に包まれ、選手たちは涙を流して抱き合った。自分も感極まり、涙が止まらなかった。あの一勝は、彼らの努力が形になった瞬間であり、指導者として何より誇らしい出来事だった。
当時の試合の様子↓
https://www.youtube.com/watch?v=9170xTRqawA


コーチを続ける理由

その感動の一勝をきっかけに、保護者から「ぜひ来年もお願いします」と頼まれるようになった。気づけば毎年6月になると、自然に「石川コーチお願いします」という声がかかり、辞めるきっかけを失ったまま8年もの間指導を続けていた。

厳しい練習に耐え、ひたむきに努力する子どもたちの姿は、自分自身にとっても大きな学びになった。社会人としての仕事と両立させながら、夜や週末をほぼバスケに費やす日々は決して楽ではなかったが、彼らと一緒に過ごす時間はかけがえのないものだった。


教え子たちの成長

年月が経ち、当時教えた子どもたちはもう30歳を超えている。OB会で再会したとき、それぞれの業界で立派に活躍している姿を見ると、本当にうれしくなる。小さな中学校の体育館で汗を流していた彼らが、今は社会の中で堂々と歩んでいる。

そして何より頼もしいのは、みんながいきいきと仕事や家庭に向き合っていることだ。自分の人生をしっかり切り拓いている姿を見ると、「少しでも自分の言葉や指導が役立ったのかもしれない」と感じ、感慨深い気持ちになる。


自分が伝え続けたこと

自分がコーチをしてきた中で、一貫して伝えてきたことがある。
「どこの高校に行くかじゃない。そこでどんな気持ちで過ごすかだ」
「どこで働くかじゃない。どんな思いで働くかだ」

環境や肩書きにとらわれるのではなく、自分の気持ちの持ち方で人生は変わる。現役のころから口を酸っぱくして言っていたこの言葉を、今もOB会で繰り返し伝えている。


最後に

石岡中学校バスケ部で過ごした日々は、自分にとっても大切な宝物だ。あの小さな体育館で一緒に泣き笑いし、努力を重ねた経験は、今の自分の人生にも大きな影響を与えている。

OB会で教え子たちの成長を目の当たりにするたび、「続けてきてよかった」と心から思う。教師のようなことを言うかもしれないが、自分の願いはただひとつ。みんなの人生が少しでも豊かになれば、それで十分だ。

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この記事を書いた人

石川信孝
茨城で建設会社を経営しています
工具はマイナスドライバー1本しか持っていません

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